OCM一級建築士事務所
 

2008年08月


  2008年8月31日(日)    
今日は打合せがないので惰眠を貪り、午、ビアガーデンの一杯で目覚める。

おおむね婦女子を対象とした“おしゃれカフェ”とかが好きではないので、そういった中では、ここは、エビス最高のオープンテラスカフェ、ということになる。

中ジョッキ一杯(午めし)で、他に何も頼まなくても何も気にしない店(実際はソーセージとか頼んだが、トナリの欧米人は、ビールだけで済ませていた)。

               §

午ねをしたアト、夕方から、昨日の打ち合せ内容に則し、図面を作成。
ばっちりとキマル。
そのあと、タマネギを4個みじん切りにしたりしながら、その美しい(当社比)図面をずっと眺め、晩酌。

たぶん、僕は、設計が、好きだ。
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  2008年8月30日(土)   
午後、小田原へ「大井松田の家」打合せ。

約1ヶ月で、様々な間取りの可能性を洗い出し、さぐったが、最後にはまた当初のコンペ案に近づいてくる瞬間がうれしい。

かわいい娘さんに手みやげとして折り紙をいただいた。
「メダル」と「ハート」

                §

さわやかな気持ちで小田急線に乗り込み、夕方、高円寺の濃い宴席へ。

普請道楽N氏が医院を閉鎖し隠居をされるということのお祝い。
まだ48才なのだが……(笑)。
N氏の舎弟や阿弥衆の濃い面々が集う。
その中でコウユウさん竜平君と、ベーシスト率が高いのも興味深い。
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  2008年8月29日(金)   
終日事務所にて作業。

スタジオ、リスニングルームの設計を収束へ向かわせる。
たぶん、数寄屋や茶室並みの流儀をともなうインテリアデザインだな……。

これも普請道楽の、極み、だな……。

               §

写真は半人前の人。
僕はもう一人前だ。
しかしその一人前とは、「自分一人しか養う事ができない」という意味において。
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  2008年8月28日(木)   
朝から、前日プロレスの試合で負けたような、全身筋肉ツー。

午前中、中目黒の図書館まで行ってみるが、当然建築書はpoor.
いくつかの巨匠の名言を書き写すのみ。

               §

午後、アメリカLEVITON社スイッチとコンセントが届いた。
建て主さんに勧めているのだから、まずは自分で使ってみなければ、と、プレートだけでなく、スイッチ本体も付け替えの電気工事(まねしてはいけません、昔ペンチの先がふっとぶほど爆発させたことがあります……)。

ブレーカーを落とさずに、電気が生きたままやるので危険、ショートしないよう気をつける。

単純に「かっこ良くて安価・ノーデザイン製品」という理由でそもそもは選択したのだが、ネットで調べてみるとオーディオマニアの間でも信頼の一品となっているようだ。

たしかに、実際、コンセントの“食いつき”がちがう。

これも気になる……かっこいい。
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  2008年8月27日(水)   
朝から事務所にて作業。

16時に切り上げ、三軒茶屋に遊ぶ。

studio noah にて、スタジオ研究&楽隊の練習。
ドラムに23才のジュンコさんを招きいよいよ気合いが入る。

19時からheaven'sdoorにて連れ合いのライブと、他のバンドの研究。

収穫多し。
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  2008年8月26日(火)   
日記は次の日の朝書くように心がけている。
記憶の引き出しの順番待ちしている事象に「きのうどんなんだっけ……」と問いかけ、思い出そうとするぐらいが、ちょうど良い。

フィルター一枚かけて。

夜書くと、黒魔術のような文章になる。

               §

朝から文章を仕上げ、写真を整理して、請求書を書いて、送付。

午さがり、フラッと買い物へ。
トイレットペーパー8ロール、洗剤、煙草1カートン、コーヒー500g、バッファリン40錠

帰って来ると民間検査機関からFAX。
小心者なので見るのが恐いが、構造計算に対する疑義のみだった。

意匠は、本審査でしぼられるのか……。
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  2008年8月25日(月)   
a little hang over
朝から洗濯をするも、雨が降り出し、洗濯ミス。

ダメダメな一日のはじまり。

休もうかとも思うが、休み方がわからないので、サンプルの請求などの軽作業に従事。

夕方くらいにやっと設計エンジンがかかる。

               §

夜(夜中)、ひさしぶりに米を炊いて、いただいた塩昆布と一緒に食べる。
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  2008年8月24日(日)   
午後の打合せのため、朝から仕上げサンプルを整理し、各階各部屋ごとに並べる。

15時過ぎより「鶴ヶ島の家」打合せ。
ご家族4人で来所いただく。

スタジオの内装等、未定だった部分をプレゼンテーション。

トラーバーチンとかヘリンボーンのパーケットフロアとか、前時代的な仕上げにも共感いただく。

確認申請待ちの、建て主さんにとっては退屈な時期、ありったけのサービス精神をかきあつめ、楽しんでいただく。

終了後、連れ合いを交え、6人で近所の「びっくり寿司」へ。
楽しい夜を過ごす。
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  2008年8月23日(土)   
朝から事務所にて作業。

日高屋のタンメンを食べて、午後「国分寺の家」打合せで西国分寺へ。
1.5時間。

帰って一服してから、夜まで作業。
契約書を交わして2週間なのに、もう1/30の平面と断面で打合せを進める。

              §

「基本設計」は、確認申請添付図面と同様と考えようか……基本設計終了と同時に構造計算……図面の縮尺を変えたり、申請図面と実施設計図面を別々に描くといったのんびりしたことを、なんとか効率よくせねばならない……などと毎日考える。
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  2008年8月22日(金)   
朝から作業。
ずっと事務所にいるせいか、ホメオステーシスが効き過ぎているのか(論理はむちゃくちゃ)、集中力にかける。

午後、渋谷までサンプルの木を買いに歩いてみる。

少し、ピリッとした。

               §

夜、昔(2001年暮れ)TASCAMの4チャンネルでつくったテープの音源を、コンピュータにトラックダウン(コトバがあやしい)してみる。
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  2008年8月21日(木)   
『散歩の達人』9月号発売。
「建築ツウの散歩術」今回は「上野公園で名作建築見て比べ」です。

“特別編”なので、なんと3ページ!しかもいつも後ろの方のページでしたが、今回は上野特集に組み込まれてよみはじめ1/3あたりに登場します!

いつもの散歩より、より建築ツウっぽい文章になっています。

               §

終日事務所にて作業。

夕方「鶴ヶ島のスタジオ」建て主さんから、メールで音源が送られてきた。
僕が3分間で生一発録りしたものに、4時間かけてゴージャスなギターをのっけていただいた。

夜はそれを聴きながら晩酌。
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  2008年8月20日(水)   
朝から何だか晴れやかな気分で仕事。

午過ぎ、西新宿の民間確認検査機関へ。
スムーズな対応。

受付の書類とボールペンを渡され、書き込むが、午めしできざみ穴子をいじくりまわしたので、指先が穴子臭く、その匂いがボールペンにうつってしまい、ハンカチでふきとったり、ボールペンを匂ったり……挙動不審。

               §

ピアノのレッスンでは、単にピアノを弾くだけでなく、先生が弾いた和音を、そくざに譜面に書き写すという「聴音?」というレッスンがあった。

はじめは簡単なドミソみたいなのからはじまり、だんだん「属七(セブンスのこと)」とか難しくしていく先生のことを、子供心に(いじわるだな……センセー……)と思っていた。
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  2008年8月19日(火)   
朝から「ぎょうざの満州」のある街の役場へ。
4号物件以外はそこにまわる土木事務所。

「事前審査?あ〜今ちょうどね、大きいの2件はいっちゃってね……そうだな2.3ヶ月みてもらえれば……」
「え!?そ、そんなぁ……、そこをなんとか……これ小さいですけど」
「……あのぉ、こっちもボランティアでやってるんでね……」

「じゃあ、このまま本審査に……」
「出すの?ホントに? たのえばこの杭の柱頭の設計基準強度は?その計算式何の基準でやったの?」
「え〜とえ〜と……(パラパラ)あの、みればわかるようになっていると思うんですが……」
「あのぉ、みればわかるだろって出し方やめてくれるかな」
「……」

               §

途方に暮れ、ぎょうざの満州にかけこみ、一皿の餃子でココロを落ち着かせる。
もちろん普通ビジネスの世界では「ボランティアでやってんじゃねえんだ!」という喝が一般的である。

森羅万象に通い、世の様々なメンタリティーをさぐることを信条としてきた建築ツウ、そろそろやめだ。市役所の食堂とか、大好きだったが、もうやめにしよう。自分の趣味を設計の仕事に持ち込むのはこれで最後にしよう。

民間だ民間だ……。

帰って民間に電話、「ああ、営業日7日で事前審査します」
「ちょっと複雑なので行ってご説明さしあげましょうか?」
「はは、いや結構ですよ、それはこっちの仕事ですから」
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  2008年8月18日(月)   
終日事務所にて作業。

確認申請書類の整備、厚みが一部だけで4cm以上になった……。

               §

夜、ベースを弾いていると、一番太い弦が切れた。
どこかで“ベースの弦はそうかんたんに切れない”と思い込んでいたが、腕力でなぎ倒すような弾き方をしていると、そうではないらしい……。
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  2008年8月17日(日)   
朝から「建築ツウの散歩術(散歩の達人)」の業務上散歩で某所へ。

午過ぎもどり、プールのかわりにシャワーを浴びて、遅くまで図面を描く。

               §

「大井松田の家」は民家シリーズ#3になる予定だが、ちいさなピアノ教室を付属させて設計する。

3才くらいからたぶん小学校高学年くらいまでピアノを“習わされて”いたが、いい思い出はあまりない。
昭和40年代、みんなまだはなを垂らして、あぜ道を歩いて、靴も泥まみれで学校に行っている時代、自分だけピアノというハイカラなものを習っていることがかっこわるくて、軟派でいやだった。

(そのおかげで“ギター音痴のロック好き”になってしまったし……)
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  2008年8月16日(土)   
朝から事務所にて作業。
ちょこちょこスタジオのデザインをいじる。

午後は別の打合せだが、もう資料は事前にお送りしてある。

               §

二輪車教習からもどってきた連れ合いと富士そばへ。
ささっと蕎麦を、いや、けっこうちゃんと噛んで食べて、小田急に乗り込む。

「大井松田の家」打合せで、小田原へ。

はやく矩計(かなばかり)をばしっと決めたいが、3案提出し、あせらず慎重に、ご意見をうかがう。
コンペ案も含め、2案くらいにしぼられてきた。

写真は、敷地境界線から東をみたところ、捨てがたい……ここで月見を……と思うが、毎朝朝日のもとで朝食をつくるということも捨てがたい……。

               §

帰りは東海道まわりで拙作「鵠沼の家」に立寄一杯やろうかと思ったが、あいにく先方は東京のお嫁さんの実家だというので、また小田急で帰京。

スーパーマーケットで、枝豆、粗塩、トリ胸肉、ちくわを買ってかえる。
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  2008年8月15日(金)   
終日事務所にて作業。
2.2kw、つまり6畳用のエアコンで20畳以上が冷えるわけはなく、毎日ねじり鉢巻。

午めし、枝豆ととうもろこし。

               §

夜、連れ合いと近所の蕎麦屋「香り家」へ。
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  2008年8月14日(木)   
終日事務所にて作業。

確認申請書類にいろいろ書き込んだり。けっして楽しい作業ではない。
しかし、夕方からはもう少し“お盆休みっぽい”作業をしようと、スタジオのデザイン着手。

床はゴムかビニール、天井は白いロックウール吸音板(塗装も不可)、壁の半分は吸音板、あとの半分は鏡……扉も既製品の遮音ドア……とあまりにも限定されている世界

通常は吸音板の柔らかい素材感が空間を甘ったるくしてしまう……そこをどうするか……

いろいろ作戦をたてる
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  2008年8月13日(水)   
昨晩、ガラス屋のサイトー君と呑んでいて「忙しいから仕事を断るってことはやめたほうがいい」と不安定な自営業としての心がけを確認した。

               §

終日事務所にて作業。
夕方構造設計者さんが来所、どっさりとした構造計算書を受け取った。

夜、「家を設計してほしい」という方が来所。
「木造3階建てですか?ああ僕できませんから、誰か他の人に」
とか言って断ろうとしたが、
「あのぅ……別に木造3階建てにこだわっているわけではないんです……オーシマさんに設計してもらいたいんです……それに僕もシベリア鉄道に乗ったことのあるバックパッカーだったので……」と。

初対面の人なのに「ビール飲みますか?」ともちかける。
バックパッカーだったらどんな酒でも呑めるだろう、と焼酎からウィスキーやら連れ合いがつくってくれた手料理をふるまう。

短時間で相手を知るための手段。

じっくりお話するうちに、肢体が不自由な娘さんがいることも知り
(……ああ、これはオレがやんなきゃなんないな……)という方向へ考えが。

               §

バリアフリーなんて言葉はまやかしであり、この世はバリアにあふれている。建築という行為はそもそも砂漠の真ん中に一本の柱、壁をたてることによって結界(バリア)つくることからはじまったのだ。

病名というものもまやかしである。室名に意味がないのと同じくらい。単にそれは男だったり女だったりオカマだったりアル中だったりするその人の属性にすぎない。

なんてカッコつけた話ばかりしてるから仕事が増えてしまう……。

もっと自分のダメダメな話を日記に書かねば……。
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  2008年8月12日(火)   
朝、床拭き、洗濯。
仕事に入る前の運動みたいなもの。

畳に正座して洗濯物をたたむと、ココロが落ち着く。

               §

設計、原稿のチェック、見積書のチェックなど、終日事務所にて作業。
今日も一歩も事務所から出なかったので、夕方「松坂屋ストア」に行く。

ショックなことに「大丸ピーコック」と「松坂屋ストア」が合併するらしい……。何てこったい……。

僕にとってそれは巨人と阪神、ギブソンとフェンダーが合併するようなもの……。
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  2008年8月11日(月)   
朝、筋肉ツウでからだがガシガシ。
いい感じだ。

午前、見積書をにらみ精査。
工務店に要望を伝える。

午後設計、本見積の“逃げしろ”と位置づけていた外構の設計に着手。
23時頃までつづく。
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  2008年8月10日(日)   
朝、シャワーを浴びるかわりに、プールへ。
区営なのに、jaxsonのジャグジーとかがあるので、ブクブクと。
¥400−

事務所にもどり、設計。

               §

夕方、“スタジオ研究”も兼ね、新宿のスタジオへ。
ドラムはカメラマンのトップさんに叩いてもらった。

声が枯れるまで歌い、腕がもげるまで弾く。
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  2008年8月9日(土)   
朝九時半から、工務店さん、見積をもって来所。
数字をみて心の中で(よっしゃ〜)

その一時間後、もう一社が来所。
もっと少ないその数字をみて、もっと(よっしゃ〜)

72坪、RCと木造の混構造物件、予想工事費内に一回でぴたりとおさめた。

たぶん、経験と、先読みと、ペン先(マウス・クリック)が直結してるから、つまり一人でやっているからこそできること、だと思う……、あとは、物件数の少なさからくる集中力。
※(でも本当は、小心者で、臆病で、石橋をたたいて壊すような性格で、なのに大口をたたく……といった気質によるものだろう……)

               §

あとは工務店さんから
「また、やらしてください」とか
「ぜひ、一度やらせてください」という
OCMが日々どういう仕事しているか……また、どう社会に向かって発言しているのかの判断が、数字に如実に出る。
責任は重い。

               §

午後国分寺へ、「国分寺の家」打合せ。
約1時間20分程度、すばやく方向性をつかみとり、おいとまする。
小気味良く、ガンガンすすむ気配。

               §

写真は、お盆に、先祖の魂を早くのっけてくる馬(きゅうり)と、ゆっくりとのっけて帰す牛(なす)の今年の様子。

馬「どうだった?」
牛「うん、帰ってったでぇ」
馬「そうか、元気そうやったな」
牛「そやな」
馬「オレたち、今年もおやくごめんやな」
牛「そやな、おまえ、しぼんできとるで」
馬「何ゆうてんねん、おまえかてしぼんできとるで」
牛「もうちょっと、がんばろな」
馬「そや、ほら、誰か写真とってはるで」
牛「そやな、ありがたいこって、背筋のばさな」
馬「そやそや……あの人毎年来とるんちゃう?」
牛「そうか……知らんで」
馬「まあ、ええか……」
牛「まあ、ええわ……」
馬「今日35度やて」
牛「まじで?暑いけどがんばろ」
馬「せや、がんばろ……」
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  2008年8月8日(金)   
午過ぎ、自身の設計した「双徽亭」へ。

普請道楽及び高等遊民であるN氏が、新しい煎茶の流派を立ち上げる、その“創流の茗筵”へ。

                §

茶と静寂が、舌と心に沁み、皆の会話が滋味となる。
最高齢は88才のご夫人、「やらへんってあれほどいいましたのに……」とおっしゃいながら、N氏とともに謡をはじめる。歌舞伎を学習した後、舞を勉強したいとN氏に教えを乞うている若者も、舞う……。次から次へと、みな、茶室の横の舞台で芸を披露する……。

やばい、オレには何も芸が無い……。

そこで、天の声。
「何を言っているのですかオーシマさん、ここ、この空間自体をあなたは設計したのでしょ?ただただそれを、自服しなさい」

ああ、そうか……、至福だ、至福。


平日の昼間に、「いや〜仕事が」なんてことを言わずに、フツーに集まれる、そんな人々の贅沢な集まりである。

                §

僕は何を毎日やっているのか?

湘南の風になりたければ「鵠沼の家」を保養所がわりに訪れ……

こころに清風を吹かせ、茶の滋味、上方芸能の奥深さを味わいたければ「双徽第」に参じ……

「これでいいのだ」とわかったようなことを言わないために電気系の爆音をかきならしシャウトしたければ、現在設計チューの「鶴ヶ島スタジオ」に行き……

再びバックパッカーとなり、海外を放浪し、住む場所のなくなったニッポンに立ち寄ったときは「浅草の旅館」で欧米人と相部屋すればいい……

みな、亭主はやさしく僕を迎えてくれる(はず)、いや叱責されても、かまわない。

これ以上の贅沢があろうか?
僕は何も所持しないが、すべてを持っている人間になりたい。

               §

明日、「鶴ヶ島スタジオ&家」の見積があがってきます。。怖い(泣)。
皆様、骨をひろってくださいませ。。。。
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  2008年8月7日(木)   
散歩の危機……

「Google マップのストリートビュー」

あああ、とんでもないことになってしまった。

ウィキペディアで若者から情報収集欲・所有欲を奪い、今度はこんなことに……。

これで人は行ったこともないところに「行ったようなふり」をすることができるようになった。
散歩欲、取材欲さえも若者から奪われる。
「散歩の達人」も「ストリートビュー疑惑」が浮上せぬように、みえないものを見て感じねば……。

「無欲でがんばれ!」と、昔学校でならったが、それはウソだ。
人間は欲がないとがんばれない。

               §

今後、社会・街はこのストリートビューを意識して形成されてしまうだろう。
“ストリートビュー”うけの良い外観、とか、広告の出し方とか。

しかし、寝たきりの人にとっては最高の贈り物だ。
散歩が、できる……。

               §

……思わず自分の事務所を確認してしまった。
せ、洗濯物は、無かった……ほっ
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  2008年8月6日(水)   
終日、事務所にて作業。
まだ構造設計がfixしておらず、FAXでやりとりしながら意匠図を調整。

何度も何度も自分の設計している家の中をうろうろして、点検している感じ。

               §

そばばかり食べている。
少し飽きてきた。

ほとんどのそばの中には小麦粉が入ってるんなら、ヒヤムギでもいいか……とか、そんなことを考えながら。

薮、更級、へぎ、だったん、十割り、二八……難しい世界だ……。

               §

夕方、2年生のガサーラ君から届け物。
僕のつくった粗挽きなデモテープに、ギターをかぶせたCD。
なかなかおもしろい、ギターのことはよくわからない(ということになっている)ので、心地よい。

音楽は、語るものでなく、演るもんだ……とつくづく。
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  2008年8月5日(火)   
午前、小田原方面へ脳が飛び、
午後、埼玉方面へ脳が飛び、設計。

「完璧な建築」は無いし
「完璧な文章」も「完璧なしゃべり」も、無い。

短パンにねじりはちまきで仕事をし、少なくとも「完璧な一日」を目指すが……
未だ遠し……一日たりとも完璧な一日に出会えてはいない。

               §

朝、洗濯したが、午には、ライウー……つまりは、洗濯ミス……

しぶしぶ洗濯物をとりこむ、ちょっとダメな一日
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  2008年8月4日(月)   
ソルジェニーツィン氏が死んだ。

1990年2月、バブル経済期のまっただ中、24才の“ある”建築学生は、氏の「イワン・デニーソビッチの1日」を片手に、シベリア鉄道に乗り、ー30度のイルクーツク、バイカル湖へ向かった。

その学生は別に、赤く染まっていたわけではない。

今、自分が生きている、その、脳天気な社会を、ニッポンを、どう自分なりに理解したらいいのか……、その方法としてそういった手段を選んだ。

ドンペリやジュリアナに明け暮れるニッポンを理解するために、パンに行列をなす隣国ソ連を訪ねなければならなかった。

その学生は別に、赤く染まっていたわけではない。

壁には「教育勅語」、親は「巨人・大砲・卵焼・自民党・医者・公務員・神戸・糖尿病」という、そういう環境で育った。

テレビを一切見ず、好きだったロックを聴くのもやめ、jazzと読書に耽っていた……。
そんな学生が、    昔はいた。

               §

午後、新宿OZONEへ、これからはじまる「(仮称)小田原方面の家」の初打合せ。

とにかく、今は、建て主さんとコミュニケーションをとる、その時期。
何も僕は決めないので、建て主さんにとっては一番不安な時期。

でも、それは、必要。

               §

(追補)
1989年11月9日、一応、ベルリンの壁が無くなった日、と今のネット上ではなっている。でも、1990年2月25日、僕が“西ドイツ”ベルリンに着いた時には、確実に壁は存在した。だが、もちろん“確実に検問はゆるく”、東ドイツに入り、シンケルの建築をみて、感動した。
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  2008年8月3日(日)   
終日、事務所にて、怠惰に過ごしてしまう。

日曜日なんか関係ない、と言い効かせつつも、どうやら自分の中に日曜日が侵入してしまったみたいだった。

               §

夜、吉祥寺の「いせや」にて、漫画家さんと打合せ。

何度もお店のブレーカーが落ちて、おもしろかった。
店員が何も動揺しないところがいい。

写真、あまり電車の中で写真を撮っちゃいけないことはわかっているが、どうしても撮りたかった……夏の日曜日のとろけるような夕方、夢をみているような光景だった。

地水火風空……卒塔婆、ソトーバ、スツゥーパ……

どこからかの使者だと思う。
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  2008年8月2日(土)   
建築学会の機関誌「建築雑誌」(2008.8)に文章を書きました。
K2の学会デビューです。
タイトルは「女性性をめぐる言説」です。

K2が女性を語る!?きわめてレアな文章です。

神田の南洋堂では手に入るかもしれませんので、興味のある方はどうぞ。

               §

夕方新宿のOZONEへ、“実施設計図面の確認”。
コーディーネーターの人が細かく図面をチェックしてくれるという“ありがたい”システム。

終了後、建て主夫妻と渋谷のトルコ料理屋へ。
連れ合いも合流。

「オーシマさん、どうせ盆休みないんでしょ、ハイ、これ呑んでしっかり仕事してチョーダイ!」と、とても高価なウィスキーをいただき、恐縮。

               §

アメリカのジャーナリストが連れ合いのバンドについてのドキュメンタリー映像を作成したそうだ。
しかし英語ってのは、かっこいいなあ。。
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  2008年8月1日(金)   
終日事務所にて作業。

夜、ワダ君が来たので、アンプラグドで手合わせ。

連れ合い曰く
「あら、ワダ君、上手になったわね」
と。

その後、飲食し、味の素の話になって、勢いあまってバンド名が「ハイミーズ」になってしまった。

hymmys
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