OCM一級建築士事務所
 

2006年6月


  2006年6月30日(金)   大江戸
午前中、出講。
午後、OZONEでコンペの面談。
何だか楽しく打ち合わせができた。
このところ毎週のようにOZONE通いダナ……。

その足で六本木に行こうと、「新宿西口」まで歩く。漠然と大江戸線に乗れば六本木に行けると思って乗ったら、さっきまでいた「都庁前」あたりまでもどり乗り換え。
(なんだ……都庁前から乗ればよかったのか……)と学習。

すると次に「新宿」という駅。
(なんだ西口でなく南口の方に歩けばよかったんだ……)と学習。

いまいち大江戸線を理解できていない。

         §

夜、六本木のエクスナレッジ社でマンガ本の打合せ。
“マンガ家”さんと初顔合わせ。

打ち合わせはそこそこに、酒徒O編集長の指南のもと、青山・渋谷と飲み歩く。

メートルがあがったところで、お開き。
渋谷から歩いて帰る。
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  2006年6月29日(木)   モロッコ星人
いろんな夢をみて、朝起きたら「蛸めし」が食べたくなっていた。

でも、自分は明石蛸のうまさを知っているのに、なぜモロッコから冷凍されて、解凍されて、はい刺身でも食べられます……というタコを食べなくてはいけないのかと、朝から落ち込み、ラジオを聞いていたら、関西では夏至から10日後、つまり7/2くらいには昔からタコを食べる習慣があるという。

田植えのあとのカラダに、滋養をつけるのだと。

田植えはしていないが、いろいろ植えた。
そろそろ実り始めているので、タコが食べたくなったのか、単なる季節のモノか……。

などと考えているうちに夕方。

              §

スーパーマーケットに行くまでに、実は小さな魚屋さんが三件ある。
今日は、チロッとおいてあるタコをにらみながら、でも小心者なので
「このタコ、モロッコ?」「そうよ」「じゃあいいや」
という、気楽な会話ができずに、結局モロッコへ……。

              §

モロッコと明石……一体なんぼほど離れてるっちゅうねん……
今後、モロッコタコのことをタコとは呼ばない。

「足八本のモロッコ星人」

              §

モロッコ星人と唐辛子のオリーブアブラ炒め
ナンキンの煮たもん
トウモロコシを塩茹でして、ちろちろ網で醤油をつけながら香ばしく焼いたもん
蛸めし……いや、モロッコ星人ゴハン……
鶏モモの照焼き

食欲は増進します、たとえモロッコ星人だろうが……
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  2006年6月28日(水)   家からイエへ
午前中「みたて」について考え、小さな文章にする。

           §

“物欲隊長”小山薫堂(42才)が、最近イエに食指を示しておりイエラボなるサイトをたちあげている。

つまりはイエは、完全に消費の対象としてみとめられてしまったということ。
大量消費商品によって構築されるイエ。

まあ、いいではないか。

やっぱり、かっこいいし、おしゃれだし、ウツ病になっているヒマはなさそうだし、ボーナスのシーズンだし(非当社比)。

           §

写真:「本八幡の家」の素敵なキッチン。
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  2006年6月27日(火)   くずし
午前中、「くずし」について考え、小さな文章にする。

             §

午後、コンペの案件、面談もまだなのに、プランがまとまりはじめたので、一気にスタディー模型をつくる。

設計脳が加速している。

「日本的なもの」「そうでないもの」、10年間、それらが溶け合ったような、境を紛らかしたような中間をうろうろしてきたが、これからははっきり明確に分けていけそうな気がする。

             §

築1.5年の建て主さんから、クッキーをいただいた。
御礼。
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  2006年6月26日(月)   レミパン
なんとくなシャキッとしたかったから、きのうプールに行ったのに、今日はどこということはなく、全身緩い筋肉痛。

またピリッとしない。

             §

連れ合いに「誕生日何が欲しい?」と聞かれ
「フライパン」
「……何か他にないの」
「じゃあ、フライパンに神戸牛のせて……」
「……」
「じゃあ、レミパン

ということで、レミパンを検討されたが、「フタがウザイ」ということで脚下、普通のフライパンをいただいた。

             §

この時期、ジメジメした時期。
唐辛子、豆板醤、ニンニク、酢、わさび、しょうが、ごま油、カレー系香辛料……これらをうまく分配しながらメニューを組み立てる。

当然だが、あえて熱いものをギャッと食べて、汗をギャッと出した方が、カラダにはいい。

             §

竣工して、3年が経っても、このK2日記を楽しく(当社比)読んでいただいていることがある。

正直、うれしいが、照れくさい。
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  2006年6月25日(日)   41
朝起きたら41才。
なんとなくシャキッとしないので、近所の公営プールに泳ぎにいく。

               §

午後、コンペの敷地調査で下総中山へ。
本八幡が芦屋、夙川の雰囲気を持つ街ならば、隣の中山は日蓮宗の大きな寺(法華経寺)を中心にした街で、須磨寺あたりに似ている。

               §

その足で隣街の「本八幡の家」へお邪魔する。
お子さんも大きくなり、かわいい盛り。
おししい食事と赤霧島(焼酎)を振る舞っていただき、感謝。

勝手に自分の誕生日を自分の設計した「家」で過ごす、変な建築家。
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  2006年6月24日(土)   野菜とカレー
タマネギ大二個みじん切り、ニンニクひとかけら、セロリみじんぎりを汁がでるまでルクルーゼで蒸し炒めする。

別のフライパンで、ムネ肉、ニンジンを炒め塩味をつけルクルーゼに追加する。ニンジンは先に炒めておくと型くずれしないことを知った。

先日ナンキンを茹でた汁をとっておいたら、下に溶けたナンキンが沈澱して美味しそうだったので、それもフライパンで火を通して入れる。メリケン粉は入れないので、すこしでもアンになるかと。

埼玉インデアン食品のカレー粉、豆板醤少々、ゆずコショウ少々、しょうが少々、ピーナッツ・カシューナッツを砕いたもの少々、牛乳少々、干しシイタケの出汁少々。

ブロッコリーとアスパラは塩ゆでしておく。アスパラの根元の方は筋ばっているので、皮を剥いた方がいいのかもしれないが、めんどくさいので剥かない。

ナスはオリーブの油で香ばしく炒め塩味をつけておく。

ターメリック(ウコン)ライス。

皿は喜多俊之のmellina
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  2006年6月24日(土)   オゾン
午後、リビングデザインセンターozoneへ。
建築家の滝澤さん、インテリアコーディネーターの戸倉さんとともに「建築家選びのためのオリエンテーション」というセミナーに参加。

設計料の話になって戸倉さんが
「最低設計料は500万円です」
と言った時、僕と滝澤さんは固まってしまった……。

僕は、「いやあのその、坪8.5万円で……」と言い、(なんで.5とかせこく刻んでんだ……)とか、自分につっこんでしまった。

他に感動したことは、滝澤さんが
「僕は施主のいいなりです」
と。場内爆笑、おいしいところをもっていかれた。

僕も気持はそうだが、言わないようにしてるのに困るな〜(笑)

           §

終わったのは16:00頃だが、「まだ、早いよ」という滝澤さんを西口の三平酒寮に誘い込み、一献。

お互い独立して10年、同じ40才、次男、かまをかけることもなく、フラットに会話する。

滝澤さんは夜9時には寝て、朝は4時から活動しているという。
見習わねば。
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  2006年6月23日(金)   和小屋
4時からサッカー観戦。
10型テレビでイヤホン、寝転んだまま。
ブラジルの美しいサッカーは、門外漢の眼をも肥えさせる。

少年たちにとっては、ちょうど30年前、僕がレジー・ジャクソンのホームランをみせつけられた感じかな……。

午前中、出講。
サッカー観戦後で、なんとなく学生はボーッとしているが、気にしない。ビシビシとやる。

              §

架構を徐々に、おそるおそる、慎重に、和小屋に近付けていく。
「モダニズム」の忌諱してきた部分に、立ち入る愉楽。
「揃える→揃えない、ずらす」
「合わせる→遊ぶ、逃げる」
「規則性→不規則」
「集中→分散」
「垂木構造→登り梁構造→束立て小屋組・母屋……」

              §

『新しい住まいの設計』8月号にOCMの設計した「鵠沼の家(藤沢・Kさんの家)」が掲載されています。

36ページの写真は秀逸です。
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  2006年6月22日(木)   可古
朝から万葉集を読む。
読むと言っても、詠んだ気持で読もうとすれば4500首を読むにはたぶん一生かかる。

昨日、ふるさと加古川の悪口を書いたので、ちょっと今日は柿本人麻呂に助けてもらう。

稲日野も 行き過ぎかてに 思へれば 心戀しき 可古の島見ゆ

             §

人麻呂には失礼して、加古川河口を上空からみる。

             §

午後、軸組、小屋組、仕口について考え、アクソノメトリックを描く。
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  2006年6月21日(水)   ana-go
畳に寝ッ転がって、新たに来たるコンペの要項に目を通す。
畳の部屋を設計するんだから、畳の上で考えてもよかろう。。。

             §

昼ごはん。
基本的にはいつも、前の晩の残り物。

左上はほうれん草をフライパンで一瞬“蒸して”、アブラゲと戻して出汁をとった後の干しシイタケと一緒にゴマ油でさっと炒める。ほうれん草は最後に入れて、さっと和える程度。

右上は牛スジの煮込みに、長ネギとシソをちょとかけて。

右下は豆腐とわかめ、ちくわ、きざんだ長ネギのみそ汁。

左下、昨晩卵焼きに混ぜたアナゴの残り。
ペルーから来たアナゴ。
蒲焼きにはペールでされるのか、ニッポンでされるのか……。
ペルーの街並にプ〜ンと蒲焼きの匂い……。
アナゴと言えば下村の焼きアナゴ
“ドンパチや殺人”ぐらいでしか名を知られていない僕の第二の故郷加古川の銘品。

よけいなコンシェルジュ。。。
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  2006年6月20日(火)   ごはん
晴れ、たが、外へ出るタイミングを失い終日事務所ニテ作業。

普段は半外付アルミサッシュを使っているが真壁なので外付を検討しようと、サッシのカタログをみながらcad でサッシ断面を描き始めたが、あっそうだ、ダウンロードすればいいのだ……とネットでアクセス……

といった日記はきっとつまらないと思うので、「ごはん」ネタを最近多くしていたら、O編集長から「いいですね、高山なおみの『日々ごはん』ってのがあっておもしろいですよ」とすすめられた。

「ごはん」を主題にしながらも日々の機微に触れ機知に富んだ文章が素敵だ。

僕のような修辞、コトバ遊びはそこにない。

               §

やはり「ごはん」は自由だな……と感じさせられ、「日々」であることの重要性も強く感じる、ハレでもケでもない日々をどうすごすか。

と考えれば、休暇やらバカンスやらはいらなくなってくる。
より百姓的な思考。

たんぼはいつもそこにあり、イエはいつもあり、ごはんも毎日食べる。

とりたてて人にみせるようなものは何も無くても、その日々という流れを人にみせる、それはゴハンでありイエであるのだろう。

カタカナの名前がついている料理ではなく、“粛々としたゴハン”。
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  2006年6月19日(月)   遷移
晴れた。
太陽から直接瞳に紫外線を吸収し、脳に指令を送るとともに、別にカビは生えてはいないが、カラダを消毒している気分になってみる。


             §

午前中、出講。
新入生の成果があらわれ始める時期。
責任重大だが、骨太に育てたい、という信念はある。
パースペクティブ、アクソノメトリック……。

単なるお絵描きから、ある図法にのっとった世界への移行。
シロウトからプロフェッショナル(意識)への転換点。
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  2006年6月18日(日)   親和力
かなり手強い、ガッツリとした梅雨だこと。

終日事務所で、設計資料の整理や、図面作成。
新たなコンペの依頼も入って来る。
どうやら、厄年は抜け出したようだ。
たっぷりと滋養を貯えたので、あと5年くらいは、また息を止めて駆け抜けられそうだ。

               §

建築家に必要な能力の一つに「親和力」がある。
本来は「原子同士が引き合う力」という化学用語だが、ゲーテに同名の小説がある。ゲーテの場合は人倫や制度を超えた恋愛などの話。
建築家フィリップ・ジョンソンもどこかでそれを建築にあてがって語っていたと思う。どこで、だったかは忘れた。

               §

晩、10型の中古のブラウン管テレビでサッカーを観る。
おそらく「親和力」によるもの。
現在設計中の住宅では、日々熱くサッカー観戦が行われる予定。
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  2006年6月17日(土)   一日
昨日、午前中は出講、午後別荘のプランを一案仕上げ、それで一日を終了させ、まだ明るい18時にはスーパーマーケットへ。

              §

晩酌。左上から。
ブラックマッペもやしのおしたし、豆板醤でちょっと辛く。
出汁をとった昆布をすし酢につけて酢昆布に。
ひやむぎ。
まぐろのやまかけ(長芋)、マグロに元気がなかったので、醤油漬けにして、上からピーナッツを砕いたものをかけてパンチをつける。
先日「冬至にナンキンを食べる」という文章を書いたが、なぜか夏至にも食べたくたるナンキン。
かしわモモの照焼き。
ちくわきゅうり、これは本ワサビを食べるためのもの。
こうや豆腐とにんじんの煮つけ。
御猪口:STUDIO KAZ
お銚子:アノニマス(合羽橋にて購入)。

                §
巨人対楽天
バッテリーエラーで進塁を許し、代打山崎登場、ピッチャー林の一球目はワンバウンド、あきらかに動揺している。キャッチャー阿部は遠慮がちに外角低めに構えるが、気持ミットは真ん中に。

「これ、次の球ホームランやで」

と、予告してみると、ズバリ適中。
中日を放出され、引退寸前の山崎の打球はスタンドへ。少年時代のアイドル野村克也のひさかたぶりの満面の笑みをみる。

平凡なツユノ一日。
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  2006年6月16日(金)   大雨
バラ鮨に使う具は少量なので、同じ材料が大量に残る。
その具だけをゴマ油で炒め、甘辛く炒め煮したもん。

コンニャクは切るのでなく、ちぎる。
レンコンやにんじんの皮は剥かない、たわしでゴシゴシする程度。
あぶらげ(こうや、麩でも可)は味をしみこまして楽しむもの。
煮汁を含ませる役割。
水菜は足が早い……、一日で腐った……。

             §

【建築ツウ情報】
↓浜松の設計士さん
http://isamuoba.tblog.jp/?eid=70279
↓オヤホン
http://ameblo.jp/oya-hon/entry-10012940190.html
↓2チャン?のすれ/誰か続きをお願い(笑)
http://science4.2ch.net/test/read.cgi/doboku/1148566642/

http://blogs.yahoo.co.jp/tama_quu/archive/2005/12/12
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  2006年6月15日(木)   ツユノバラズシ
梅雨生まれなので、なかなか梅雨の悪口は言い難い。
しかし、食べ物もすぐに腐るし、たしかにおもしろくはない。

バラ鮨(混ぜ鮨)は、お雛さんの時や、何かめでたいときのごっつぉ(ごちそう)であるが、酢飯の爽やかさが、なんだか梅雨にはもってこいだし、何と言うか、“腐りにくい感”に満ちあふれていて、気持がいい。

かしわ、レンコン、こんにゃく、こうや(高野豆腐)、にんじん、あぶらげ、ちくわ、しいたけ、錦糸玉子、のり

             §

ハウスメーカー主体による住環境の均質化とともに、コンビニ主体による食の均質化と舌の均質化。

情報化社会とは、人間の脳味噌を均質にしていく過程のことを指す。
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  2006年6月14日(水)   仕様
法で定められた防火性能をクリアし、構造耐力を持たせ、外部内部仕上げを考え、断熱・防水・透湿・調湿性能を確保し、さらに産業廃棄物にならないリターナブル材料で構成し、最小限の材料、寸法で納める……。

住宅の外壁のはなし。
コンプリケイティッドだが、答えが出るとスッキリする。

             §

先日市役所の帰りに、大きなスーパーマーケットをのぞいた。
その土地に住む人々の胃袋の中身を調査するため。もちろんそんなことをしろとは学校では習わなかった。

国産ムネ肉38円/100g アメリカ豚ブロック80円/100g 群馬いんげん68円……

建材と食材の値段には詳しい。

昼間ッからたくさん買い物をしてしまった。

帰ってルクルーゼで煮豚をつくった。
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  2006年6月13日(火)   立法→行政→司法
朝から上尾市役所へ。

建築指導課に「建築基準法上の真壁って、土壁と柱桁の構成のことをいうのですか、それとも単純に柱桁が露出しているという意味なのですか?」と問う。

「ちょっと待って下さい」、窓口の人は奥のエライ人のところへ消えてしまう。
10分くらいじっと待つ。

「後者みたいですね」と窓口の人
「ですよね」と建築士。

立法されたことの中には、行政もよくわからないことがある。建築士が頭を悩ますのもやむを得ないし、ましてや一般の人にとっては謎である。

もっと言えば、別の日に聞けば答えが変わっていることもある。
ので、記録にとって残して置かねばならない。

司法の世話にはなりたくないからな……。

            §

「ローム、粘土、シルト、砂……」ぶつぶつ言いながら近隣の地盤データをノートに書き写し、農業委員会にて地目の変更、農地転用などの必要書類を入手。

建築士としての仕事。

清水キュウベーのパブリックアートに「あばよ、また来るよ」と言い残し、市役所を後にする。
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  2006年6月12日(月)   ken
学校を出た学生がまた新しい学校に行って、久しぶりに事務所に顔を出した。

講師曰く「どうや?」
学生曰く「なんか、あれっすね!」
「あれって何だ」
「何か、講師が、青山のプラダとかポストモダンだって言うんっすよ」
「そりゃキツイな、じゃクールハースもポストモダンってわけか?」
「そうなんすよ!」

建築ツウはポストモダンに少々うるさい。
たぶん上記の講師殿は、だいたい何か新しいものができたら、画期的なものができたら、四角いビル以外のものは統べてポストモダンだと考えている人。これは昨今、けっこうめずらしいタイプ。

一般的には、これは、フツーの建築家さんに多いのだが、「ポストモダンは終わった、徒花だった」という考え方。「建築は、合理的で、機能的で、社会的で、経済的でなければならない……我々建築家は、ル・コルビュジェ、ミース、グロピウスの引いたレールの上を、真直ぐに歩んでいるのだ……」という壮大な勘違いをおかしている場合。なので、当然、なんで丹下さんが、都庁をあんなふうにやったのか、ゲせないまま、日々を送っている。

建築ツウ的には「60.70年代の価値観の転換以来、つまりゼロックスが出現して以来、国や経済、歴史、家族、信じられるものが何もなくなった時からポストモダンは“はじまった”。四角いビルも、伝統工法民家も、プラダも、和風も、統べて“選択の自由”という範疇においては、ポストモダンである」という考え方。

これが転換、するときは、どんな時かというと、一律の価値観が、世の中を包んだ時。戦時体勢、バブルの浮かれ、不況のどん底、精神の植民地化、想像の放棄、無意識なコピー&ペースト……。

つまり、磯崎新のやったことは“批判的な”コピー&ペーストだったのである。
つまり、警鐘を鳴らしたのだ。しかし、とうぜん、そこに、渦潮のような、その世の流れに、自らの身をまかせ、今に至まで、ずっとポストモダンしているのだ。

                 §

21才の学生との会話で、僕の脳は、これだけ動く。
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  2006年6月10日(土)   ダンスでなんとかなる
午後一番で桜田門の法務省へ。
エンデ&ベックマン設計(明治20年立案〜28年竣工)の旧司法省のレンガ棟に遊び、藤森照信氏の講演を聴く。

人に話をする立場にありながら、あまり講演会等に行っていないので、貴重な時間。氏の講演は学生時代に竹中工務店の竹友寮にて拝聴して以来約20年前ぶり。

「井上馨は変なヤツ、不平等条約を解消するため、ちゃんとしたレンガ建築建てなアカン、って皆が言ってる時に、ダンスパーティーでなんとかなる、と鹿鳴館を建てた人。少々それがうまくいって、東京中を鹿鳴館化しようとした。」

「鹿鳴館の設計者コンドルはそんなちゃらちゃらした事が嫌いだったので、もう鹿鳴館は設計せん!と言い張った」

「ドイツ人建築家ベックマンの日記は世界に3册しかないといわれていたのに、なぜか神田の古本屋でみつけた」

「ベックマンの東京計画案は、日記の中に、明治天皇に渡した、と書いてあった。どうしてもみたいので宮内庁に問い合わせると、ある、きっとあるが、宮内庁の資料の整理は、まだ幕末くらいまでしかいってませんので、みせられません、と言われた」

「いつ整理終わるのか?と問うと、そうですなあ、藤森先生が生きてるうちは終わりませんなあ、と言われた」

など。

生の話、ストーリーテラ−、興味深かった。
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  2006年6月10日(土)   文楽
旧司法省を後にし、丸の内線で新宿御苑のplace M というギャラリーへ。

旧友の森山遊子さんが個展をやっている。森山さんは昔何回か一緒に写真のグループ展をやった間柄。
何年か振りに会い、少しお話をする。

「また、やりたいねえ〜、やろうか」

などと話をし、ギャラリーを後にする。

              §

新宿をブラツキ、喉が乾いたので、自動販売機がわりの日高屋に入る。

ボン!、出て来た酒は「文楽」
「日本酒ツウ非地酒党ワンカップ派」ならピンとくる。
それが上尾市の酒造会社であることを。

「早く帰って、上尾の家、設計しなさい」という啓示を受け、帰途につく。
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  2006年6月9日(金)   随時
「スポーツとか、やってそうな感じですね、サッカーとか?」

と、よく言われる。一昨日も言われた……。

色が黒いからか?、髪が角刈りだからか?、重心が低そうだからか?
それとも“爽やか”だからか?

             §

柔道(小学校時・高校時)
水泳(小学校時・随時)
スケート(小学校時・随時)
スキー(小学校〜20才でやめる)
野球(小学校時・日建設計野球部)
テニス(小学校時・随時)
バレーボール(中学・大学)
ウィンドサーフィン(大学院〜27才くらいまで)
卓球(随時)
ボーリング(随時)
二輪車(18才〜現在まで随時)
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  2006年6月8日(木)   物真似
世阿弥の風姿花伝によると

「物まねの品々、筆につくし難し。さりながら、この道の肝要なれば、その品々を、いかにもいかにも嗜むべし。およそ、何事をも残さず、よく似せんが本意なり。」

とある。

能の話である。
自然を真似る、様々な職業の人を真似る、女を真似る、老人を真似る…

               §

新奇さだけを問うデザイン業界に自分はいなくてよかったとつくづく思う。
柱は、僕が発明したものではない。屋根も、床も、窓もしかり。

その集積によって建築は成立している。

本当にいいものは、幾世を経ようが、何度も真似される。

しかし、個・私性が突出しており、難解で複雑なものは、決して真似すること能わず。

               §

ここはニッポン。1400年頃に書かれた文章を読むことができる。
〜阿弥の阿弥とは、今でいうアートディレクターのような存在である。
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  2006年6月7日(水)   
「建築ツウ、読んでます」
と2名の面識のない方からファンレター(メール)をいただいたり。

雑誌社の取材を受けたり。

杉の熱貫流率を計算したり。

といった感じの一日。

                §

六月に入り、「気の流れ」のようなものが少し変わって来ているのを感じる。

昨年から、様々なことを本気で変えようと図ってきたが、ようやく、心身の細胞全てが入れ代わってきた時期を迎えたようだ。
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  2006年6月6日(火)   666
注文していた『近世建築書 座敷雛形』¥22.000-が届く。

「江戸ッ子は流行、大坂人は一流、京都人は風流」
式亭三馬著『三芝居客者評判記』(1811)

「京は着て果、大坂は喰て果、堺は家で果てる」
『商人職人懐日記』(1713)

「和風とは何ぞや」という旅を書誌の宇宙でつづけているが、上記のような言い得手妙なくだりに、ニヤニヤとしてしまう。

また『金々先生栄花夢』という1775年刊の黄表紙にパースペクティブに近い表現が見出せたり、発見は多い。
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  2006年6月5日(月)   
「拘る」という字が一瞬読めなかったので、たぶん“こだわる”だろうと思って字引きをみると、やっぱり“こだわる”だった。

意味は意外にも「どうでもいい問題を必要以上に気にする」とある。
どちらかと言えばネガティブな表現である。

今、字を打ち込んでいるコンピューターでは「拘る」は出て来ない。
「拘束」と入れて、ばらしてつかっている。

「こだわりの逸品」
「拘束される」
「どうでもいい問題を必要以上に気にする」

3つとも、全く別のコトバのように感じる。

             §

先日の住宅コンペ、当選したとの通知あり。
「上尾の家」設計開始。

これまでにない、“素朴で潔い”家をめざす。

             §

写真は渋谷、ニッポン的に言えば「臥竜廊」と表現したいような造形。
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  2006年6月4日(日)   ball point 点と線
ボールペンというものは、絵を描くのに適さない、と勝手に決め込んでいるが、案外そんな思い込みは、単なる思い込みに過ぎないといったことを最近感じる。

パフォーマ− ホナガヨウコは自身の絵を「ボールペン画」と呼び、ボールペンという文房具との蜜月を示している。

概ねそのボールペンによって描かれる絵は、その細さゆえ、何度もの手の往復運動を必要とする。その運動自体に何か意味がある気もする。ニッポン人独特の、一筆で、一気にという潔さはそこにない。むしろ、エッチングに近い行為、銅板を、鉄芯でカリカリやるあの感じに近い。

そして、そこから縦線がちの、滝のような、壊れたテレビの走査線のような像がぼんやりと浮かび上がる。

               §

しかし、ワタクシめがボールペンで描いてもそうはならない。
そんなに指先はカリカリと動かない。

結局は、文房具はそんなに大した問題ではないのかもしれない。
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  2006年6月3日(土)   BOOTS
昨日、VDIの本科の合評会。
プロダクトデザイナー鍋田氏、東京No1メイドカフェデザイナー佐藤氏、インテリアデザイナー和田氏、建築家常川氏におこしいただき、講評を請ひ願ふ。

5時間以上ぶっとおしでの講評。
一仕事、終えた感。
講師全員と学生達と恵比寿の街に呑みにでかける。

              §

本日は、午後、ふらふらと散歩。
渋谷でフランク・シナトラのbootsというCDを買い、裏原、表参道、南青山広尾と歩き、広尾高校脇の茶源楼で餃子を食べ帰宅。

「These boots are made for walkin」を何度も聴きながら、昔和田氏が置いていったアクア・ビットをちびちびやる。
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  2006年6月1日(木)   契り
「和風とは……」などと、大上段に構えて、独自の定義づけなどをおこなっていたら、体調が悪くなり、寝込んだ。

流していたブライアン・イーノの「music for airport」のせいかもしれない。

アンビエントの彼方へ、連れ去られてしまった。

              §

和田さんと杉さんの話。
たぶん、同性愛者のごたごたに文化庁がまきこまれているのだと思う。

さんの作風をみればなんとなく、わかる。

実際に、やっぱり、“共同作業”は行われ、“契り”は結ばれたのだろう(隠語、暗喩が多過ぎて、役所の人(=大衆)には荷が重すぎる)。
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